こんにちは、小野です。
今回は、整体院開業している方、これから開業しようと思っている方で私なりのカルテの使い方を解説していきます。
整体院を開業して5年以上が経ちますが、当初のカルテからは10回以上バージョンアップしています。

現在の状態を知る
あたなはカルテの語源は何か知っていますか?
ドイツ語karteに基づく語。
このドイツ語は英語のcardと同源の語で、厚紙・小さい四角形の札を表すが、日本語に取り入れられる際、意味が診療記録に限定された。明治以降、医学関係の語は、ガーゼ・ビタミン・ワクチンなど、ドイツ語から入ったものが多い。
語源からは意味がだいぶ変わってしまっていますが、現代では医療機関における診療記録がカルテになります。
これが整体院の場合、現在の症状について記載します。
ポイントは4つ。
- どこが痛いのか
- どうやると痛いのか
- 時間差はあるのか
- 曜日や週末などの差があるのか
こういった症状そのものにフォーカスして聞きます。
さらに生活習慣、仕事の内容、介護や育児など何に時間が掛かるのかも確認します。
過去の記録をつける
整体師は今の症状だけじゃなく、過去の経験も聞く必要があります。
- ケガの経験
- スポーツ歴
- 出産歴
- 成長痛
- 生活習慣
さらに細かな話も聞くことがありますが、10分以内の時間制限は決めておいた方が無難です。
あまり聞きすぎると「なんでそんなに聞く必要があるの?」と不信に思われてもよくないですから。
カウンセリングの時の空気感で判断するのが理想ですが、最初は10分以内にしておきましょう。
未来への懸念を共有する
現在、そして過去のお話をよく聞いてくると、将来的に患者さんがどうなっていくのか?が分かってきます。
30代の患者さんに対して
腰痛がある
↓
過去に運動でケガが多かった
↓
40代でヘルニアになるか不安
こういった懸念事項を正直に伝えましょう。
大切なのは正直に伝えるということです。
この将来への不安が共有できないと、患者さんはその場しのぎの治療を求めます。
その場しのぎの治療の問題点は、症状を繰り返すことにあり、その結果として「あそこは通っていてもすぐ戻ってしまうよ」という評価につながるわけです。
あなたはその評価で良いと思いますか?
将来への不安を共有するのは伝え方次第。
言葉の使い方を間違えると、「煽り文句」にも「信頼づくり」にもつながります。先生の不安を正直に伝えることも大切ですが、伝え方には十分気を付けていきましょう。
書き方を統一しよう
整骨院や整体院は院ごとに治療の内容、改善するメカニズムが全く違います。
治療内容や方針が違うということは、各院ごとにカルテの書き方も違います。そのため何十年のベテラン整体師だろうと、他の院の先生が見れば何を書いてあるのか分かりません。
隣の院との垣根を超えることは早々ありませんが、もしあなたが信頼できる先輩や後輩に患者さんを紹介するとしたらどうしますか?
その時に統一的な情報の共有ができることが必須です。
私の院ではゼロイチ整体の理論に基づく文章表現、検査結果や処置の内容を統一しています。
これにより遠くで開業していても患者さんを紹介しやすい状況にあるわけです。
病院などの保険医療機関では西洋医学に基づく、臨床医学の共通言語があります。
それが現在は電子カルテになって共有されています。
せめて西洋医学に基づく表現はできるようにしておきましょう。
無駄を排除する
動画では言いませんでしたが、カルテは情報不足か情報過多のどっちかになります。
- 情報不足の場合
カルテの記入する項目が少ないか、質問能力が低い点があります。
情報不足は信頼関係の構築に大きな問題となります。
- 情報過多の場合
私は患者さんとの信頼関係を築いていきたいという想いが強すぎて、A4で4枚に及ぶカルテを作ったことがあります。ハッキリ言って処理しきれません。
過不足ない情報量が理想ですが、これが案外難しいのです・・・(涙
カルテは本質的には患者さんの状態について書くものです。
その一方で、信頼関係の構築は患者さんのパーソナルな部分に触れることも必要です。
※パーソナルな部分に触れられたくない人もいるので要注意
大切なのはいい塩梅ということです。
ゼロイチ整体のカルテも何回も改訂を繰り返し、今はA4で3枚ほどに落ち着きました。
私の中では完成形に近いです。
もしあなたが「カルテをどうしようか?」と考えていたら、患者さんとの信頼関係を作るためにはどんな情報が必要か?という観点をくれぐれも忘れずに意識しましょう。
それではまた。
ゼロイチ整体 小野いんちょ