整形外科的な理解
なぜバネ指が起きるのか?
病院・整形外科
母指や中指で起きる屈筋腱の腱鞘炎。指の使い過ぎによる負担のため、動かすたびに摩擦のために炎症が進み、腱鞘が肥厚したり、腱が肥大し、通過障害を起こすために一層症状が悪化します。また、更年期や妊娠出産期の女性、手を使うスポーツや仕事も原因の一つ。
他の治療院
手や指・腕の関節の歪みと使い過ぎによる腱の炎症。
一般的なバネ指の治療は?
病院・整形外科
固定、投薬、腱鞘内ステロイド注射
改善しないときや再発を繰り返す場合は、腱鞘切開術が行われます。
他の治療院
局所:マッサージや鍼、矯正など。温熱、ストレッチ、電気など。
全体:症状部位以外からのアプローチ。アライメント調整や筋膜といった総合的に行われる。
検査・鑑別
典型的な症状と患部の痛みや腫れでほぼ診断可能。
稀にレントゲンやMRI、超音波(エコー)による検査を行うこともある。
構造医学的な理解
バネ指の根本的な原因と診立ては?
B2レバーアームとの関連性は不明。
橈尺関節、手根骨配列、指節間関節といった局所的な潤滑不全などが生じた後に起きる屈筋腱の滑走障害。
故に、施術部位は局所的に部位を限定し、B2などレバーアームは症状改善後に着手する。
腱鞘の引っ掛かる場所というのが内側と外側で4ヶ所あり、ど真ん中だけというのはほぼ無い。
バネ指に対する施術方法は?
バネ指の指整復法
指を当てながら、どこで引っかかっているのかを探って、そこをガングリオンを潰す様なイメージで、当てた指のままを曲げ伸ばす。引っ込んでいるところが外れて、通りが良くなる。
ポイント
・ガングリオンを潰すような感じなので、かなり強い力で押さえる必要がある。
・炎症が起きていれば、かなり痛がるので注意
・ローラーの掛け方もどこで引っ掛かっているかで変わりますか?
内側だけだったり、外側だったり。ど真ん中だけというのはほぼ無いので、内側と外側とどちらが痛いですか?と探ってローラーをかける。
患部だけでなく、筋腱線維って縦につながっているため、少し広めにバネ指ローラーを立てた状態で当てるか、バネ指ローラーを少し寝かせて押さえた状態で当てると、明らかに毛玉の様なしこりになっているところを潰していく。
反対側は長めに指先から手根骨まで、末梢から中枢に向かって掛けていく。
母指だったら少し内側になってくる。母指の延長線上に掛けていく。
腱鞘炎の方にもばね指ローラーは掛けますか? ばね指ローラーの片方は線維を割く効果があるので、五十肩とかで動きが悪い方なんかには関節の引っ掛かっている所にかけて取ることはあります。
リハビリ・治療計画
治療計画
テーピング(絆創膏)もしくはユビットでの固定をし、屈筋腱の摩擦を減らすことを優先させる。
また、土台となるWB・B2・肩・肘・手の順番に整復、その後バネローラーで腱部をかける
※バネローラーは患部だけではなく他の指にもローラーをかけて全体を整えることを意識すると良い
処置を行っていくと、朝の引っ掛かり感・痛みは改善されていくので、制限<動かす割合を増やしていくこと
リハビリ
局所には、虫様筋握り・ボール掴みなど
全体では、ヒザ押し・壁立て・拳立て・はいはい・BB体操など
その他
鑑別するべきその他の症例は?
・CM関節症
・リウマチ
・ドゥケルバン病
・手根管症候群